ドイツで発令の危機!?生類憐みの令
こんにちは。ぱんです。
ドイツから昆虫版生類憐みの令が発令されるニュースが届きました。
今日はその昆虫憐みの令について考えてみましょう。
ドイツの昆虫保護計画
さて、いま話題になってるニュースはドイツのシュルツェ環境相の意見
ドイツのスベンヤ・シュルツェ環境相は昆虫を保護するため、殺虫剤の大幅削減や巨額の研究費拠出を盛り込んだ法律を制定する方針を明らかにしました。人間の活動が昆虫の生態に及ぼす影響に対しては世界的に懸念が高まっている影響を受け、「私たち人間は昆虫を必要としている。昆虫は法律で守られてしかるべきだ」と語っている。
シュルツェ氏が掲げる「昆虫の保護に向けた行動計画」では、昆虫保護のために年間1億ユーロ(約125億円)を拠出し、うち2500万ユーロ(約31億円)を研究に割り当てる計画とのこと。
さらに2050年まで道路や住宅建設のために更地をコンクリートで覆うことを禁止するほか、昆虫が方向感覚を失ってしまわないように夜間の照明も制限する。
行動計画では、連邦政府は「環境や自然が耐えられる殺虫剤散布や、昆虫が生息する場所での殺虫剤やその他の有害物質の大幅な削減」に関する規則を設けるとし、議論の的になっている除草剤成分「グリホサート」を2023年までに禁止することも盛り込んまれている。
なんと殺虫剤や昆虫に害を及ぼすものを人間の法律で規制するというもの。
虫を殺すことはもちろん、夜間の照明で虫が迷わないよう(?)該当を消すなどと血迷った方針を明らかにしました。
日本にも似た歴史
さて、このニュースを見たときにふと浮かんだのは歴史上のあの人物
徳川5代目将軍:徳川綱吉公です。
かの有名な天下の悪法と名高き「生類憐みの令」
まさしくこれが該当するのではないでしょうか。
生類憐みの令とは
当時多かった捨て子や病人を発見したら、保護・養うのはもちろん、動物である犬、猫、鳥、魚類、貝類、昆虫類などにまで命を大事にするよう強要したといわれている「生類憐みの令」
当時は捨て子や病人の斬り捨てなどが多い時代でした。病気になった家畜の放置、野良犬、野良猫の繁殖により江戸の町は衛生的ではありませんでした。
そんな時、ある法師に「跡継ぎに恵まれたければ、命を大事にしてください。将軍は戌年だから特に犬は大事にしてください。」と言われた綱吉公は捨て子の保護、野良犬の保護を積極的にすすめ、それが広まり行き過ぎた解釈が生まれたとされています。
生類憐みの令による結果
天下の悪法として有名な生類憐みの令ですが、一方人を斬り捨てるのが常の世の中で「無駄な殺生はしない」という思想が浸透したともされています。綱吉公の死後、生類憐みの令は廃止されますが、捨て子の禁止や病気の牛馬の放置の禁止といった法令は残り、江戸の町の倫理を育んだとされています。
昆虫憐みの令
さて、何事もやりすぎというのはほころびが生まれるものです。
昆虫の殺生の禁止、夜間の照明の禁止それが可能なのでしょうか。
日本では絶対に無理でしょう。
東京や名古屋では24時間街に灯りがあり、昆虫は紫のバチバチでやっつけたり、殺虫剤をまいて寄せ付けなかったり。
人間のために人間が過ごしやすい世界にしたにも関わらず、昆虫を保護するために人間が生きにくくなることを強要するとは、きっと昆虫の生まれ変わりなのでしょうか。
そのうち昆虫食なんてやったらすごいバッシングを受けるんでしょうね。
まとめ
近年では個性の尊重が世界的ブームになっています。宗教や人種はもちろん、性別や食べ物、生活に関する考え方まで。人間の数だけ考え方があるのは今も昔も変わっていません。しかし、世界中でおかしな動きにあるのはSNSやインターネットの発展で個人の主張を発信できることにより、共感・承認欲求の強い人々がそれを他人に強要することにあります。
「なぜ理解しないんだ」「私の考えは正しい」「私たちの考えを優先しろ」と他人に強要することが多くなってきています。
ブログに一方的に自分の意見を書き綴る人間が言うのもおかしな話ですが
他人の意見を尊重し合える心にゆとりのある人間でありたいですね。