日本酒の9つ種類と7つの日本酒用語

こんにちは、ぱんです。

今日は2年間お酒の専門店で働いた私がおいしい日本酒の選び方についてお話したいと思います。

 

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 知っておきたい日本酒の9つの種類

お酒のコーナーにいくと普通酒や純米酒、吟醸酒や大吟醸など日本酒の中にも種類が分かれているのを気づいた人もいるかもしれません。まずは日本酒の種類についておさらいしましょう

 

日本酒の分け方

1・醸造アルコールの添加の有無

2・精米歩合

この2つの組み合わせにより9つ種類に分かれます

 

醸造アルコールって?

日本酒を造る過程で添加する蒸留酒でサトウキビなどを原料としているが、純度が高く無味無臭です。加える効果としては

・増量できるだけでな

・酒質が安定する

・味がクリアになる

・香りがよくなる

といったかんじです。

 

精米歩合って?

日本酒の原料となるお米は、中心にいけば行くほど香りも酒質も高くなります。そのため、お米の周りを削りお米のいい部分だけを使うことで、いい酒をつくることだできるのです。日本酒作りでは

・精米歩合50%以下

 (50%を精米し残りの50%を使用)

・精米歩合60%以下

 (40%を精米し残りの60%を使用)

・精米歩合60%以下

 (40%を精米し残りの60%を使用)

  または特別な製法

・精米歩合70%以下

 (30%を精米し残りの70%を使用)

・規定なし

 と分けられています

日本酒の種類

では実際に醸造アルコールの有無と精米歩合で日本酒がどのように分かれているかを見てみましょう。

 

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純米大吟醸酒

穏やかな香りの最高峰のお酒!純米大吟醸酒!米、米麹、水だけを原料に精米歩合を50%以下とさらに高くしたお酒で最も穏やかな香りを楽しむことができる日本酒です。

たとえば久保田の萬壽が有名で、近年では獺祭が勢いを増してますが、昔から日本酒のギフトの定番でした。年末年始にお歳暮やお年賀としてよく売れます。酒米の名門「五百万石」を使用しており淡麗ですっきりとした飲みごたえ!

純米吟醸酒

華やかに香り綺麗な酒質の純米吟醸酒!米、米麹、水だけを原料に精米歩合を60%以下のお酒で、華やかな吟醸の香りときれいな酒質が特徴です。

たとえば鳳凰美田 純米吟醸 愛山は香り豊かで、ワイングラスで香りも楽しみながら飲めると人気でした。

特別純米酒

原料が米、米麹、水だけで、純米吟醸酒との違いは特殊な造りで醸造しているところにあります。たとえば奥の松 特別純米酒は普段酒として人気が高く、よく勧めていましたがリピーターになってくれる人が多かったです

純米酒

米のうまみを味わう本格派の純米酒!精米歩合が他の純米酒に当てはまらないもので、米のうまみが感じられます。特に熱燗にむいており、本格派の日本酒好きに人気でした。

たとえば丸眞正宗 純米酒 山田錦は「熱燗で飲みたい」って方にはおすすめです。パックのものもあり保管もしやすくお値打ち!

ちなみに、熱燗はとっくりに入れてお湯で温めるのがベストですが、私はレンジでチンしてました(笑)

大吟醸酒

香り高くすっきりとした酒質の大吟醸酒!精米歩合が50%以下で酒米を磨きに磨き徹底させて醸します。そのため、香り高く、すっきりとした酒質の極上のお酒になります。大吟醸酒 八海山 が人気!!

 

吟醸酒

華やかな吟醸の香りが特徴的な吟醸酒!原料は米、米麹、醸造アルコールで、低温でじっくりと発酵させるためフルーティな香りが特徴です。

たとえば賀茂鶴 吟醸 辛口は、とってもフルーティ!安倍総理とオバマ大統領が会合で嗜んだとしても有名な賀茂鶴の吟醸酒です。

特別本醸造酒

原料が米、米麹、醸造アルコールで精米歩合は60%以下。純米吟醸酒との違いは特殊な造りで醸造しているところにあります。たとえば久保田 百寿があり、久保田の原点ともいわれお値段以上の価値があります。いきなり高いのを買うのは勇気がないけど、最初に安いのを飲んで妥協したくない!!そんな方にはまずはこれをおすすめしています。酒米はもちろん「五百万石」なので淡麗ですっきりと飲みやすいですよ

本醸造酒

原料が米、米麹、醸造アルコールで精米歩合は70%以下で、本造りや本仕込みとも呼ばれます。飲み飽きしないため日本酒のスタンダードともされており、たとえば菊水 本醸造は、日本酒デビューの若い子によく買われますね。値段や見た目から最初に選びやすいみたいです。私的には最初はもう少しいいお酒がいいのかなって思ってましたが、飲んでみると・・・・ふむふむ、あり!!ってかんじでした。

普通酒

庶民の強い味方普通酒!他の8種類に当てはまらないものがあてはまるが、実は普通酒は普段のみに最適なのです。でも、余裕があればいいお酒を少しずつ飲んでみたほうがいいと思います。なんせ、酒米や米麹、造り方で全然違う味をだしますから。 

 

知っておきたい日本酒の7つ用語

さて、日本酒の種類についてお話をしましたが、実際に酒屋に行くとまだまだ知らない用語が出てきて「はてな?」がいっぱいだと思います。もちろん、酒屋で店員さんに話を聞くと、酒屋の店員さんはお酒好きが多いのでお酒知識をたのしそうにお話してくれます。(酒屋でお酒を選ぶ醍醐味のひとつです)。まずはこの7つの用語を覚えておけば、楽しく話を聞くことができるでしょう。

火入れ

酒の質が変わったり、腐ったりしないように行う加熱処理の工程で、通常常温で保存する日本酒は、貯蔵前と瓶詰め前の2回行うのが基本となっている。

生酒

通常2回行う火入れをせずに商品化した酒で、瓶の中で酵素が生きているためフレッシュな味わい!1回目の貯蔵前のみ火入れした酒を生詰といい、2回目の瓶詰め前のみ火入れした酒を生貯蔵酒という。

にごり酒

もろみを搾り取る際に、わざと粗い布で絞ることで、オリ(白いにごり)を残した酒のこと。白いにごり(もろみ)の濃厚な香りと味わいが楽しめるため、女性に人気が高いです。

生酛仕込み

【きもとじこみ】は酒造りでもろみを発酵させるもと。酒母(酛)を造る工程の製法の一つで、酵母を雑菌や微生物から守る乳酸菌を自然界から取り込むという。伝統的な手法。自然界から取り込むことで酸がある濃醇な旨みになります。

山廃仕込み

【やまはいじこみ】も酒造りでもろみを発酵させるもと。酒母(酛)を造る工程の製法の一つで、生酛仕込みから山おろしという米をつぶす重労働を廃止したためこの名がついた。生酛と同様に酸がしっかりした酒になる

 熟成酒・古酒

近年ブームとなっている熟成酒・古酒。文字通り酒を寝かせ熟成された古いお酒のことを指し、搾りたての荒々しい酒が、旨味をまし格段においしくなる。・・・・こともある。(全部じゃないので自宅でお酒を寝かせてもダメですよ)ごくまれにコレクション用の日本酒が売れることがあるみたいです。

日本酒売るなら、専門店におまかせ!

原酒

日本酒はアルコール度数を調整するために水を加えるが、原酒は加水をしないため、アルコール度数が高くなる

 

日本酒のラベルの読み方

最後は日本酒のラベルについてです。日本酒のラベルには大きく6つチェックするポイントがあるので覚えておきましょう

使用米

使った酒米の種類です。1種類だけでなく、米麹やもろみのかけ米など製造工程ごとで酒米が違う場合もあります

 

精米歩合

精米して残った酒米の割合を%で示しています。米の磨き具合によって酒の味わいが変化します

アルコール度数

日本酒は基本的に15度16度ですが、原酒などはもっと高くなり、高いほど濃い味となります。

日本酒度

甘口辛口の度合いを+-でしめしており、+5以上を辛口といい-5以下を甘口となっています。ただ、ほかの要素で簡単に変わるためあくまで目安ですね。

使用酵母

酒母づくりに使用した酵母の種類を示します。酵母によって香りや酸に個性がでるため、気に入った日本酒があれば同じ酵母で日本酒を探してみるのもいいかもしれませんね。

酸度

乳酸やリンゴ酸などの酸の含有率を%表記。通常は1.4%前後で、酸度が高いと味が濃く、熱燗向き!酸度が低いと淡麗、常温や冷向き!

まとめ

このように日本酒は多くの種類に分けられます。酒米・米麹・水・製造方法・飲み方・・・蔵元さんによってまったく違う味となっており、楽しみ方は人それぞれ!せっかく日本にいるのだから、より多くの日本酒を楽しみたいものですね。

※お酒は絶対に20歳になってから

※適量を守って楽しく嗜んでください